熊谷総合病院 総合健診センター

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がんドック(PET/CT)

日本のがんの現状について

2020年のがん死亡者数は378,385人で、日本人の死因の第1位です。3.7人に1人ががんが原因で亡くなっています。がんによる死亡について、男性は肺がん、胃がん、大腸がん(= 結腸がんと直腸がん)、膵臓がん、肝臓がんの順に多く、女性は大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、胃がんの順に多くなっています1)。がんは生涯を通じて男女ともに2人に1人がかかります1)。50歳代から80歳代にかけてがんにかかる人が増え、がんの死亡率は50歳代から増えます1)

ドックの概要

当院のがんドックはPET総合健診センターにて行っています。
くつろぎの空間で充実の検査とサービスをご提供、明るく落ち着いた雰囲気の中で安心して検査を受けていただけるよう配慮しています。

PETとはPositron Emission Tomography(陽電子放射断層撮影)の略称です。CTやMRIが臓器の形を写しだすのに対し、PETは細胞の代謝を観察する検査法です。 がん細胞は正常細胞の3~8倍のブドウ糖を取り込みます。PETはこれを利用し、疑似ブドウ糖製剤(FDG)を用い、このFDGの分布から、腫瘍の存在を見つけます。 PET/CTは、PETより得た情報とCTの画像とを同時に取り込む機器で、精度の高い検索を行う事ができます。

PETガンドック

コースの特徴

がんドックについては、デジタルPET/CTを用いて、頚部から大腿部までの検査をおこないます。この検査ではPET/CT検査だけではなく、MRI/CT/超音波/血液検査、腫瘍マーカーなどを取り入れ、総合的に詳しく検査します。

このような方にお勧めします。

  • ・がんがないか、全身的に調べたい
  • ・血縁者にがん患者がいて心配
  • ・苦痛のないがんの検査を希望
  • ・50歳以上の方
  • ・喫煙されている方、あるいは禁煙してから15年経過していない方

選べるコース

検査料助成制度

国民健康保険または後期高齢者医療に加入している方の人間ドック・脳ドック検査料を助成する制度です。
人間ドック・脳ドックを含む健診には市からの助成が受けられます。申請の際には人間ドック・脳ドック受診とお伝えください。

当院のデジタルPET/CTの特徴

  • 従来のPET/CTに比べ
  • ①解像度が2倍
  • ②検査時間が約2分の1
従来のPETとの画像比較

<従来のPET/CTとの画像比較>

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注意事項

事前確認事項

食事および使用薬剤への注意事項

検診の流れ

事前

  • 1 ご予約

    お電話・メール・ご来院にてお申し込みください。

  • 2 病院からの送付

    事前書類送付・予約内容のご確認(検診日の15日前後までに)
    ご予約された検診内容や注意事項を記載した『がんドックを受けられる方へ』『がんドック問診表』『採便容器』などをご郵送いたします。

  • 3 検診前日

    絶食時間をお守りください。
    過度な運動や下剤の使用はお控えください。
    尚、14:00以降のキャンセルについては、キャンセル料が発生いたします。

当日

  • 1 受付

    ご来院いただきましたら、PET総合健診センター2階の受付にお越しください。
    受付にて当日の検査の流れをご説明いたします。

  • 2 お着替え

    更衣室へご案内いたします。更衣室で着替えていただきます。

  • 3 基本検査

    身長・体重・血圧・腹囲・血液検査・尿検査・便検査等

  • 4 超音波検査

    検査 所要時間 約20分

  • 5 MRI検査

    撮影 所要時間 約20分

  • 6 デジタルPET/CT検査

    お薬の注射 所要時間10分
    休憩 安静時間 約60分
    撮影 所要時間 約20分
    休憩 安静時間 約60分
    検査の順序は入れ替わる場合がございます。
    ※昼食はお弁当をご用意しております。

  • 7 医師の説明

    医師がご説明いたします。
    お日にちによっては医師が不在の場合もございます。ご予約の際にご確認をお願い致します。
    また、撮影終了後、読影を行う為、2~3時間お待ちいただく場合がございます。

  • 8 帰宅

    お着替え後、会計を済ませてご帰宅ください。

    各コースともに検査終了時間は午後3時30分頃を予定しております。
    ※検査状況等により終了時間が前後する場合がございますのでご了承ください。

検診後

  • 2週間程度で報告書を郵送いたします。 検査後の精密検査や経過観察なども、当院外来にてフォローアップいたします。

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FDG-PET/CT
がんドックについて

  

FDG-PET/CTがんドックの目的

FDG-PET/CTがんドックは、”症状のない方”のがんの発見を目的とするドックです。

  

FDG-PET/CTがんドックの対象となる方

  

FDG-PET/CT
がんドックの長所

がん検診・ドックの種類 がん発見率
胃がん検診 (バリウムX線検査または内視鏡検査) 0.12%3)
肺がん検診 (単純X線検査) 0.03%3)
大腸がん検診 (便潜血検査) 0.16%2)
乳がん検診 (視触診およびマンモグラフィ) 0.29%2)
子宮頚がん検診 (細胞診) 0.03%2)
FDG-PETがんドック 1.07% (50~59歳)1)
1.49% (60~69歳)1)
2.57% (70~79歳)1)

表. 対策型がん検診とFDG-PETがんドックのがん発見率の比較

  

FDG-PET/CT
がんドックの短所

費用が他のドックや検診と比べて高価です。18F-FDGという、PET/CT検査に用いるくすりを”院内で”製造しており、そのための費用やPET/CT装置の導入費用が高額のため、検査費用がどうしても高くなってしまいます。

  

FDG-PET/CT
がんドックの設備

FDG-PET/CT
がんドックの受診について

FDG-PET/CTで”早期発見”することが難しい種類のがんが存在します(例えば、食道がん、胃がん、肝臓がん、膵臓がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、子宮頚がんなど)。また、1cm未満のがんも発見が困難です。つまりFDG-PET/CT単独ではカバーできないがんがあり、1cm未満のがんも漏れなく見つかる万能の検査ではないということです。
このため、当院では、様々な種類のがんをカバーするため、PET/CTドックのほかに、死亡率減少に有効であるという科学的根拠(エビデンス)が示されている胃がん・大腸がん・乳がん・子宮頚がんをカバーするがん検診も受けていただきたいと思います(他院で受けていただいてももちろん結構です)。肺がん検診については、PET/CTがんドックでカバーできますが、PET/CTがんドックを受けない年は受けていただいたほうがいいと思います。 なお、当院で受けられる胃がん・肺がん・大腸がん・乳がん・子宮頚がんをカバーするがん検診は以下のとおりです。これらと組み合わせてFDG-PET/CTがんドックを受けていただくことをおすすめいたします。もちろん全て同じ年に受ける必要はなく、PET/CTがんドックを受けない年に受けていただいても結構です。

◆胃がんをカバーする検診2つ(どちらか一方をご選択ください。)

1.熊谷市の胃がん検診

2.胃がん・大腸がん内視鏡ドック(当院独自のドック)

◆肺がんをカバーする検診2つ(どちらか一方をご選択ください。

1.熊谷市の肺がん検診

2.肺ドック(当院独自のドック)

◆大腸がんをカバーする検診2つ(どちらか一方をご選択ください。)

1.熊谷市の大腸がん検診

2.胃がん・大腸がん内視鏡ドック(当院独自のドック、上記の胃がんをカバーする検診の記載をご参照ください。)

◆乳がんをカバーする検診1つ

1.熊谷市の乳がん検診:

◆子宮頸がんをカバーする検診1つ

1.熊谷市の子宮頸がん検診

また、前立腺がんに関しては、厚生労働省がん検診研究班による「PSA検診が死亡率減少に有効であるという科学的根拠(エビデンス)が現状では十分に示されていない」という主張と、日本泌尿器科学会による「PSA検診には死亡率を減少させる効果がある」という主張が対立しています。米国予防医学専門委員会(USPSTF)では55〜69歳の男性のPSA検診は「個人の判断にゆだねられるべき」としています。
なお、熊谷市では前立腺がん検診がありますので、ご検討ください。

◆前立腺がんをカバーする検診1つ

1.熊谷市の前立腺がん検診

     

FDG-PET/CT
がんドックの再受診の必要性と検診間隔について

 

膵臓がんについて

   

被ばく線量とリスクについて

   

参考文献

ドック受診パターンの例

例1.50代女性: 非喫煙者、最近友人ががんで亡くなったのでがんが気になる

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 11年目
肺がん検診
(胸部単純X線写真)
胃がん検診
(胃カメラを選択)
大腸がん検診
(便潜血)
乳がん検診
子宮頚がん検診
PET/CT

例1.60代男性:喫煙者(喫煙指数800)、毎日飲酒、肥満・高血圧、職場の同僚にがんドックを勧められた

1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目 8年目 9年目 10年目 11年目
肺がん検診
(胸部単純X線写真・喀痰検査)
胃がん検診
(胃カメラを選択)
大腸がん検診
(便潜血)
胃がん・大腸がん内視鏡ドック
(胃カメラ・大腸カメラ)
前立腺がん検診
(PSA)
PET/CT

詳細の検査項目はこちら

Q&A PET/CT
がんドック

1.どういう人がPET/CTがんドックを受けたらよいか。

2.妊娠している可能性がある場合はPET/CTがんドックを受けることができるか。

3.血液透析を受けている場合はPET/CTがんドックを受けることができるか。

4.糖尿病と診断されている場合はPET/CTがんドックを受けることができるか。

5.心臓ペースメーカあるいは植込み型除細動器を使用している場合はPET/CTがんドックを受けることができるか。

6.PET/CTがんドックを受ければ他のがん検診・ドックは不要なのか。

7.膵臓がんはPET/CTドックで発見できるのか。

8.PET/CTがんドックは何年ごとに受ければいいのか。

9.検査前に食事をしてもよいか。

10.医療機関から処方された薬を検査前に内服・使用してもよいか。

11.検査前6時間以内に食事をしてしまったが、どうすればよいか。

12.検査の前日に運動・筋力トレーニングをしてもよいのか。

13.検査当日、熊谷駅から病院まで歩いてきてよいか。

14.PET/CTがんドックの前に胃や大腸のバリウム検査を受けることはできるか。

15.PET/CTがんドックの被ばく量はどれくらいか。その量は体に影響が出るのか。

16.検査時間はどれくらいか。

17.過去にCT検査やMRI検査で造影剤アレルギーが出たが、PET/CT検査を受けることができるか。

18.検査結果はいつもらえるのか。

19.検査後、自分の体内に残っているFDGから出る放射線から子どもや周囲の方の被ばくを防ぐために、距離をとる必要があるか。

20.帰宅方法はどうすればよいか。

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