(患者さんのための)がん治療等の治療前歯科受診のすすめ
~周術期等口腔機能管理の歯科医療連携の取組み~
1. お口の健康管理で合併症予防を
当院では、がんの治療時におこるお口のトラブルを予防(口腔ケア)し、がん治療が円滑にすすむよう、患者さんに治療開始前に歯科医院を受診していただくことをお勧めしています。
お口の健康管理で合併症予防を
~口腔ケアのすすめ~picture_as_pdf
2. 医科歯科連携の目的
がん等の治療を開始する前から医科と歯科が連携して、口腔内の評価、口腔内清掃、ブラッシング指導等を行うことにより、「手術」を行う場合の術後起こりうるリスク(口腔内常在菌が関係する局所合併症や肺炎の発症頻度)を下げること、また、「放射線療法・化学療法」を行う場合の治療に伴う口腔内粘膜炎等のトラブルを可能な限り軽減し、がん治療の質的向上を目指すことを目的としています。
また当院では、周術期等口腔機能管理の非対象患者であっても、歯科受診の必要性に応じ、受診を勧めております。
3. 当院で入院治療が決まったら
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①当院の主治医より歯科受診をご紹介
当院より歯科受診の必要性に応じて患者さんにご紹介します。または、かかりつけの歯科医院の受診をお願いします。
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②歯科医院あての「診療情報提供書」を持って、歯科医院に受診
主治医による「診療情報提供書」を持って、患者さんが歯科を受診します。
歯科医院では・・・- 歯石取り、クリーニング、歯みがき指導で口のなかの清掃を徹底します。
- むし歯などの炎症がある場合は応急処置を行います。
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③歯科医院からもらった「診療情報提供書」を持って、病院へ
歯科医院からの歯科でのケアや処置について記した「診療情報提供書」を患者さんが病院に持参し、手術等を受けます。
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④がん等の治療後、必要に応じて歯科医院へ受診を継続しましょう。
がん等の治療後に口腔ケアや歯科治療の継続が必要な患者さんは歯科医院に受診。
歯科医院では・・・- 口腔ケアを継続し、新たなむし歯や口内炎を予防します。
- 抗がん剤治療や放射線治療(頭頸部)による口内炎の治療をします。
- 手術前に応急処置をした治療を終わらせます。
- 口の乾燥症状を和らげる処方やアドバイスをします。