デジタルPET-CTのご案内
「Discovery MI」GE社製
デジタルPET-CTの特徴
従来の半分の大きさ、約5mmの異常が鮮明に描写されます。
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ポイント①
解像度が2倍に
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ポイント②
検査時間が約1/2
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ポイント③
被爆量が約1/2
従来のPET-CTとの画像比較
PET-CTとは?
PETとはpositoron emission tomographyの略で、日本語では陽電子放出断層撮影と言われています。すなわち、微量の放射能を含む薬剤を用いた核医学検査の一つであり、放射性薬剤を体内に注入してその分布を特殊なカメラでとらえて画像化します。このPET検査が一番多く用いられるのは、がんの検出です。通常がんの診断には内視鏡検査、超音波検査、CT、MRIなどが用いられていますが、これらの検査では、いずれも各臓器の形の変化を検出しています。一方、PETでは体内のブドウ糖の代謝状況、すなわち機能の変化を探します。その理由は、がんは正常な組織と異なり増殖が激しいため、ブドウ糖を多く必要とするからです。すなわち、がん細胞ではブドウ糖が多く存在するので、放射線でマークしたブドウ糖に類似した物質を体内に注入すると、がんのある部位ではその物質が増量するため、PETカメラで撮影すると、がんの存在が特定されます。このようにPETでは機能の異常を見ているため、形の変化が少なくCTやMRIでは検出が難しい小さながんも見い出すことが出来ます。
がんの治療では、早期発見が最も重要と言われていますが、がんの初期には症状が乏しくて発見しにくいのに、異変に気が付いた時には既に病状が進行して治療が難しい事が多々あります。PET検診を定期的に実施すると、症状が出ない極初期のがんも発見が可能になります。なお現在では、PETとCTとを組み合わせたPET-CT検査を行っているため、放射性薬剤の集まる状況だけでなく、CTにより臓器の形状も一緒に撮影します。従って、一度の検査で機能と形態の画像を重ね合わせて見ることができ、より一層診断精度が向上しています。CTやMRIでは身体を各部位に分けて撮影しますが、PET検査では全身を一度に調べることが出来ます。従って、検査が簡便であり、がんの早期発見だけでなく、手術後などの遠隔転移の発見にも役立ちます。
当院の健康管理センターで使用するPETはジェネラルエレクトロニクス社製の最新機器で、関東地域では初めての導入です。解析機能が向上しているため、従来の半分の大きさ、約5mmのがんも検出できます。その上撮影に要する時間も大幅に減少するため被爆量が少なく、より安全に検査が施行されます。すなわち、より早期のがんも見逃すことがないようになりました。
がんの検査を中心にPET検診について説明いたしましたが、がん以外にも炎症部位の特定、心筋梗塞、更にてんかんの治療にもPETは大いに役立っております。
現在自覚症状がなくても、がんが身体の中に存在している可能性があります。定期的にPET検診を行って、がんの早期発見に努め、健康寿命を長くしたいものです。既にPET検診の予約を始めておりますので、お気軽にご相談ください。